【10,000冊PJ 22冊目「時代を変えたリーダーが語る 日本人の生き方」】
『日本人の誇り』
著者:谷崎利男 発行日:2010年2月13日
評価:★★★★☆
読破冊数: 22/100冊
■こんな人におすすめ
・日本のことが好き
・日本の将来が心配
・日本の教育はおかしいと思っている
・江戸、明治、戦後の教育の違いを知りたい
・江戸時代以降日本人がどう海外の人から言われていたかを知りたい
・風格のある人物になりたい
・自分をもっと鍛えて、芯のある人間になりたい
■概要
松下幸之助の教えを受けて松下の企業の中で育ち、大きな成果を上げてきた筆者。
今の日本と過去の日本を比較し、日本人がどう生きるべきかを記した本。
少し噛み砕くのに時間がかかる本でした。
生き方を真剣に考え、学ぶためにまた繰り返し読みたいと思います。
実際に著者にお会いしましたが、とてもエネルギーのある方で、筋が通っていて、非常に心が強い、という印象を受けました。覚悟を決めてやってきた方はこうなのだろうと感じました。
■この本から学んだこと
◎品格ある人物を観る法
八観六験の人間観察法
→八観(応接によってその人を観察)
金ができた時の使い方
登用する人材がイエスマンばかりでないか
良いことを言ってそれを実行しているか など
→六験(感情を刺激してその人を観察する)
有頂天になっても礼や分際をわきまえれるか
怒っても節度を保っていられるか
困難に直面する苦しい時にも乗り越えれるか など
お金の使い方をきちんと意識しようと思った。
投資的な使い方をすること、無駄遣いをしないこと、感謝を持って受け取ることを意識します。
またワクワクを忘れずに感情をコントロールできるようになっていきたい。
◎「才」と「徳」
才:能力の高い人。仕事ができる。
徳:人格者。人がついていきたくなる。
経営者に大切なのは「徳」。
徳を持って、才のある人に力を発揮してもらう。
◎教育の転換期
江戸「徳」中心の教育
明治(教育勅語):西洋化、「才」への転換
戦後:「徳」の教育の消滅
→日露戦争までを戦っていたのは「徳」の教育を受けてきた世代。重く、威厳、日本人としての誇りがあり、強かった。日露戦争に勝てたのはその世代が戦っていたから。
→明治以降の教育を受けてきた世代が大東亜戦争を起こし、トップに本当の「徳」ある人が少なくなってしまっていたため、多くの過ちを犯してしまう。
→日本人の魂を消すためにGHQが仕向けたもの。国家への忠誠はなく、親、年配者への孝行もしない道徳観が失われた、軸のない人が溢れている。
もっとここの「徳」の部分を聞いて学んだり、日頃の行動、生き方での中で磨いたり、ということをしたいし、それができる教育の場が絶対必要だと思う!
大人の学校をもっと徳の学べる、徳の磨ける場にして行きたいなと思います!
理念、仕組み、コンテンツ、より世の中に貢献できる場になるよう考えていきます。
ちゃんと形にしたい。
◎リーダーたる人物となるには
①人生の理想・志を持つ
②知識・見識・胆識をつける
(見識:いる・いらない情報を見分ける 胆識:実行を伴う知識)
③器量を広げ、風格・風韻を醸し出す
(十分ではなく、十二分に仕事をし、自分を磨く。
トップは常に志を語り、目指すべき目標を示す)
リーダーのあり方、人としてのあり方を問いて頂き、行動できずにいたことが一歩踏み出せました。
◎自分そのものをどう鍛え、人物となるか
①不動心
物事に動かされない心、何が起こってもドンと構えている。
→そうなるために、、、
・自分が常に自分の心に恥じないこと
・相手の言うことのそのさらにもう一つ奥の心の中を知ること
②言を知る
何か裏のある話はその隠しているところを知ること
自分の主張をしっかり持つこと
③浩然の気を養う
自分の内部エネルギーをためて、相手に対する影響力を持つ
→そうなるために
・自分にいいことをやっている、という自信を積み重ねること
・嘘、悪いこと、心に引っかかることをしないこと
・義(社会との約束事)、道(倫理)を積み重ねていくこと
日々真剣に生きろ。
そのために志をもて。
才ではなく、徳に生きろ。
(清く正しく美しく)
≪目次≫
まえがき
1 日本の品格が世界をリードする
2 日本の大きな流れを知る
3 日本人の品格を支えた徳の学
4 いかにして人物となるか
5 日本人の誇りを体する新日本様式
あとがき